木になるはなし

ビヨウヤナギ
ビヨウヤナギ

ビヨウヤナギ(未央柳)とキンシバイ(金糸梅)

学名:Hypericum chinense(ビヨウヤナギ)
学名:Hypericum patulum(キンシバイ)

梅雨時の花というと、まず思い浮かぶのはアジサイですが、小ぶりながらおしゃれな黄色の花、ビヨウヤナギとキンシバイも忘れられません。

ビヨウヤナギは約300年前に中国から渡来した木で、5〜7月に直径5センチ程度の花を枝先に数個ずつ咲かせます。枝先がやや垂れ下がる樹形で、葉がヤナギに似ているのでビヨウヤナギと呼ばれますが、ヤナギの仲間ではありません。

中国では金糸桃と呼ばれ、未央柳というのは日本でつけられた名前です。由来は、白楽天の詩「長恨歌」に

太液の芙蓉未央の柳此に対ひて如何にしてか涙垂れざらむ

と、玄宗皇帝が楊貴妃と過ごした地を訪れて、太液の池の蓮花を楊貴妃の顔に、未央宮殿の柳を楊貴妃の眉に喩えて 未央柳の情景を詠んだ一節があり、美しい花と柳に似た葉を持つ木をこの故事になぞらえて"未央柳"と呼ぶようになったと考えられます。あるいは花が美しい ことから、"美容柳”とも表されます。


フジ(藤)
キンシバイ
キンシバイも、ビヨウヤナギと同じオトギリソウ科の仲間です。5弁の花の形が梅に似ていること、そして雄しべが たくさんあって、まるで金糸の束のようなので、“金糸梅”と呼ばれます。こちらも約200年前に中国から渡来したのですが、民家の石垣などに自生している ものもあり、和風の雰囲気さえ漂わせています。

梅雨の時季、傘のなかから黄色い花が目に止まったら、ちょっとのぞいてみてください。きっと金糸の束が見られると思います。そしてビヨウヤナギで唐の王朝ロマンに思いを馳せてみましょうか。


データ

いずれも日当りの良い湿潤地を好むが、半日陰でも育つ。乾燥に弱いので、植えつける場所を選ぶ必要あり。

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